「女性活躍」「子育て支援」が盛んに叫ばれています。
それに伴い、働く母親も年々増加傾向にあることがニュースでも実感でも感じられているのではないでしょうか。
では、実際に小さな子どもがいる家庭で、母親が働いている割合はどのくらいなのか?
今回、政府の出している統計を元に調べてまとめてみました。
ワーキングマザーの割合は70%以上
少し古いですが、厚生労働省が公開している平成29年度国民生活基礎調査によると、18歳未満の子どもを持つワーキングマザーの割合は何と70.8%です。

最も古いデータである2004年と、最新の2017年の数値を比較してグラフにしてみると以下のようになります。

ここから以下のようなことが分かります。
- 約14%の人が非労働→労働へと移っている(56.7%→70.3%)
- 正規、非正規(パートなど)はそれぞれ10%前後増加している
- 一方、その他(自営など)は減少している
つまり労働へと移った人の多くはサラリーパーソンとして働きに出たということ。
また、正規より非正規の方が増加割合が若干高いことも分かります。
(正規:+7.3%、非正規:+10.8%)
ということは「働きには出たけど、皆がみんな正規(フルタイム)で働いてはいない」
その理由は、推測になりますが
- 家庭とのバランスを考えてパートタイマーを選ぶ母親が多い
- フルタイムで働けるほどの環境がまだまだ整っていない
という現状を表しているのではないかと考えます。
子どもの年齢で変わる正規の割合
さて、先のデータは18歳未満の子どもを持つ母親全てを一緒にしたデータでした。
以下は子どもの年齢によって母親の働き方が、どう推移しているか表したものです。

ここから分かることは
- 正規規率は子どもが2歳のときが29.9%と最も高い
- ところが3歳になるとグッと下がり22.2%に
これは
- 保育園から幼稚園に転園
- 3年育休取って正社員を辞める
- 復帰したものの、仕事と家庭のバランスがとれず働き方を変更
などの原因が考えられます。
別の調査で、ワーキングマザーが仕事を辞める背景として以下の理由が挙げられています。
3~6歳の子どもがいる場合、職場での居場所のなさ(職場の理解不足や迷惑をかけているので肩身が狭いなど)を離職の理由とする割合が高いようです。
ワーキングマザー調査|パーソル総合研究所
正規社員比率は最も割合が多いときでも全体の3割ですから、まだまだ少数派の働き方と言えます。
職場でも配慮や対応が追い付かず、辞めていく女性も多いのでしょう。
ただし、正規の割合は減っても、非正規の割合は増えているので、正社員を辞めたからといって、皆がみんな専業主婦になるわけではないんですね。
そして、ワーキングマザーの割合がググっと増え始めるのが子どもが7~8歳になった頃から。
お留守番も子どもだけでさせられるし、教育費のことも考え始める時期ということでしょう。
家庭の数だけ正解がある

今回調べて感じたことは、多くの家庭で子どもの成長に応じて働き方を変えているんだなということ。
ずっと正社員でいる必要もないし、子どもが大きくなってから働きに出てもいい。
私が勤めていたような男性が多い職場では、途中で会社を辞める人は少なかったのですが、その空気に囚われる必要なんてない。
身近な人と違うことをするのは勇気がいるけど、日本全国を見渡すと自由に働きを変えてもいいんじゃない?と思えるようになりました。
全ての家庭に共通する正解なんてものはない。
各家庭にあった最適解を見つければいい。
自分たちに合った働き方を見つけて、どの家庭も家族みんなが笑顔で過ごせるようになるのが理想です。
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